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オルセーへの想い

オルセー美術館が世界遺産登録30周年だそうで、「オルセー世界芸術遺産作家」なるものに認定されました。現在発売中の美術雑誌、BM56号に特集記事が掲載されております。

一昨年、美術イベント参加の為にパリを初めて訪れましたが、オルセー美術館に行く事はスケジュール的に出来ませんでした。

オルセー美術館は19世紀美術専門の美術館であり、自分が敬愛してやまないジャン=オーギュスト=ドミニック・アングルの代表作、「泉」を始めとする数点が納められており、いずれ必ず訪れる必要の有る所です。

「泉」はかつて上野の西洋美術館で実物を初めて観て、それが無ければ今自分は油彩を描いてはいなかったと思います。

ルーブルに行けた事は本当に素晴らしい体験でしたが、オルセーはその建物を観ながら通り過ぎざるを得ませんでした。残念。

自分にとって手塚治虫とアングルは神様であり、その存在を少年時代に強く意識出来た事が何よりも自分の才能であったのだろうと思います。

自分の絵はアングルの作品とは大分違うのですが、最近はアングル絡みの賞や認定を頂くようになり、嬉しくは有りますが申し訳無いような気分でも有ります。

初めてのルーブルはまさに圧倒的でしたが、今まで自分が描いて来たものの確かさを実感する事が出来ました。いつかオルセーを訪れ、その時はアングル大先生に対して恥ずかしくない存在で居たいものであると思う次第です。

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