竜とそばかすの姫

色々やらねばならない事が山積しているのは百も承知しているところですが、どうしても観たくて「竜とそばかすの姫」を観て来ました。

細田守監督最新の劇場用アニメ映画です。なかなかの興業成績をあげている一方で、かなりアンチも多い作品のようです。こういうのは他人がどう観るかなどどうでも良く、自分がどう思うかが全てです。

自分的には、これは素晴らしい作品です。

荒い部分は有るのですが、見せ場のカタルシスとともに、自分を見失う程に傷付いていた主人公があるきっかけで立ち直って行く様子は多くの悩める人々に勇気を与える事と思います。

主人公の分身と言うべきネット上での歌姫、「ベル」はディズニーのスタッフとして有名なジン・キム氏が造形を担当。3DCGとは思えないきめ細かく美しく魅力的なキャラクターに仕上がっています。音楽もとても素晴らしいですね。

常識的な日々を賢明に生きて行きたい人々には、この作品はあまり刺さらないかも知れません。でも自分はこの作品に吸い付けられるように呼ばれ、感涙にむせびました。

主人公の勇気と共に、彼女らを周囲で温かく見守る人達が居る描写にも好感が持てます。その他にも、現代社会の問題を色々盛込んでおり、細田監督も順調に来たようできっと色々苦労が有ったのだろうなと余計な事も考えました。

人生とは辛いものです。そんな事は皆分かっています。でも、どんなに追い詰められていても 次の一歩をどう進めるかは、自分次第なのです。

この作品は細田守監督の作品の中で自分的にはベストだと思います。そして、映画館でなるべく観るべき作品であると思います。

気になる方は、是非映画館へ。細田守監督は美大の油絵科出身ですので、彼の画面づくりは自分にとって非常に腑に落ちるものが有ります。要するに絵になっているのですね。今後の作品にも期待しております。

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