作品説明
F10号 2018(平成30)年 日欧宮殿芸術協会交流展 東京芸術劇場
「風神の娘」「雷神の娘」「月の女神」の3枚組 日欧宮殿芸術協会特選受賞
10号2枚という依頼でしたので、2枚組みで何か面白いテーマは無いかなと思い、俵屋宗達の風神雷神に行き当たりました。この作品のオマージュは多くの作家が描いていますが、悪くない出来と思います。
宗達の「風神、雷神」には尾形光琳が模写したものが残っています。さすがに光琳の描写は素晴らしいのですが、オリジナルの宗達の屏風絵とは風神雷神の間合いをわざわざ変えて描いてあります。しかしその間合いにおいて光琳の工夫はオリジナルに遠く及ばず、宗達の凄さをかえって伝える結果となっています。
自分の「風神」「雷神」は二枚組とする事で間合いを殺し、作品としてみました。色々考えた上での自分なりの答えです。おかげさまで作品は好評で、展示における絵画部門の最高賞を頂きました。